敗血症

会社の同僚が敗血症で入院した。自分は大丈夫だろうか?

敗血症

体内に存在する原発感染巣から,細菌が流血中に進入し,悪寒,発熱,血圧低下などの臨床症状を呈する重篤な全身性疾患である。治療としては,起炎菌に感受性のある抗生剤を使用すればいいわけであるが,起炎菌の同定できない場合や,培養結果を待てない場合も多い。このような場合には推定される原発感染巣から考えて検出頻度の高い菌を想定し,抗生剤を選択していかなければならない。したがって,過去における敗血症起炎菌の分離頻度を知っておくことは重要である。東京都老人センターにおける敗血症931例の血中分離菌の頻度では,E.coli:22.8%,Klebsiella:9.8%,S.aureus:9.6%,P.aeruginosa:7.4%,などが上位を占めるが,医療の高度化に伴い嫌気性菌による敗血症や,複数菌による敗血症も増えてきている。また,第三世代セフェム剤の頻用により,Klebsiellaによる敗血症は減少したが,Enteroccocusや,S.aureusなどのグラム陽性菌による敗血症が増加しており,特に,メチシリン耐性S.aureus(MRSA)の出現が問題になっている。

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