日本版GPS衛星「みちびき」で変わるアジアの未来

米国が1970年代に開発したGPSは世界中で利用されているが、元々は軍事用だ。米国が国際紛争などを理由に利用を制限すると、各国に重大な影響が及ぶ。このため欧州などが独自衛星の整備を進めており、日本も米国頼みから脱却するため内閣府が運用する事を前提に2011年にみちびきの本格導入を決めた。

位置を特定するには3基が必要で、時刻を合わせるための1基を含め計4基が基本構成となる。
位置精度はGPS衛星約30基が地球を周回している現行のGPSだけの場合だと10メートルにとどまるが、みちびき1基を併用すると数メートルに。来年4月に4基体制が始まると1メートルになり、さらに地上の電子基準点を使い衛星の計測誤差を補正すると6センチに向上する。23年度には7基体制とし、GPSを併用しなくても6センチを実現する計画らしい。

車の自動運転や無人化や省力化といった次世代サービス創出の切り札と考える政府は国内需要だけでなく、みちびきが上空を飛ぶ東南アジアやオセアニア地域にシステムや受信機を輸出できるとみており、経済効果は東京五輪が開催される2020年に2兆円超と見積られている。

その日本版の衛星利用測位システム(GPS)を担う政府の準天頂衛星みちびき3号機を載せたH2Aロケット35号機が19日午前、鹿児島県の種子島宇宙センターで打ち上げを行う三菱重工業により午後2時29分の打ち上げに向け最終点検に入った。秋に4号機も打ち上げ、来年度から4基体制で位置を高精度に測定する本格運用を開始するらしい。阿部寛が主演していたドラマ「下町ロケット」を何か思い出す。




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